長くなりますが、ちょっぴり笑える彼女との出会いについてお話ししますね。

　オンの出身は、我が家から車で20分位のところにあるホームセンター（なんでもありの生活雑貨屋さんです）のペットショップです。そこには、４５万円もするモモイロインコやキエリボウシインコなど比較的多様な鳥さん達が生息していました。

　オンも、そのうちの１羽でしたが、なにしろ第一印象がかなり悪かったです。というのも、たしかオカメインコにはおっとりした子が多いというのに、オンは、オカメらしからぬハイテンションで籠の中をぐるぐると駆け回っていたのです。オカメを欲しかった私たちは、「随分、クレイジーな鳥だねぇ〜」と横目に見ながら、一度家に帰りかけました。

　しかし、よそのお店のどこか具合悪そうなオカメに比べ、えらい体格がよく（そのとき既に麻の実デブと化していたのです）、ありあまる元気があったので（お値段が、半額というのにも大いに惹かれましたし・・・）選択肢の限られた私たちとしては、もう一度気になってお店に戻りました。　
　

　と、そのとき、私たちの脳裏に、彼女の「狂気」の意味が、電光石火のごとくひらめいたのです！！

　オンは、元来臆病だといわれるオカメの性格に、輪をかけて臆病な性格だと思うのですが、それにもかかわらず隣の籠には、××ウロコインコや××メキシコインコが、金切り声をあげながらハイテンションに生息しているではありませんか。
　そう、オンは、恐ろしさの余り我を忘れるために、お隣のインコになりきっていたのだと思います。その証拠に、駆け回るときは、しきりに首を振って「嫌だ、気に入らない」のポーズをしたり、隣人が眠りはじめると、同じように疲れ切って眠り始めました。
　

　店長によれば、オンは、籠の中を俊足で駆け回るしか能がなく、きれいな羽色なのに、あまりに人になつかなかったため、来る客ごとに首を傾げられ、「あまりもの」になっていたということです。困り果てた店長が、半額セールで売ったのはこういう理由からです。
　「しかたない、ここらへんで妥協するか・・・」
　これで、うちには、「あまりもの」が３匹になってしまいました。「あまりもの」に大変弱い私です。
　
　そうそう、名前がオンになった理由ですが、最初あまりに臆病なので「おくちゃん」にしようか、といっていたのですが、どうも言いにくいので、某ローカル番組の黄色い人気マスコットキャラクターに、そのような名前があったな〜と思い、オン（on）になったわけです。

（この意味がおわかりの方は、私たちと、もう既にお会いしているかも？）。